シュミカセ鏡筒での初歩的なミス

2018年10月9日は、本当に久しぶりに夜通し快晴でした。平日でしたが、貴重な晴れだったので天体撮影に行きました。

今回もC5の周辺像確認もかねての撮影でした。しかしながら、当日はものすごい夜露で、USBヒーターのパワーが少し足りなかったため途中から補正板がわずかに結露してしまったようです。撮影完了時に気づきました。画像処理の段階で、この結露の影響が思ったより大きく出てしまい、フラット補正やLRGB合成時の位置合わせなどがうまくいきませんでした。

当然、これまでも屈折望遠鏡やカメラレンズでも結露対策はしてきましたが、シュミカセは口径が少し大きいため、いつものUSBヒーターの電流調整では足りなかったようです。

アイリス星雲(NGC7023)を撮影しましたが、上記の理由からフラット補正やカラー合成がうまくいかず、残念な画像になってしまいました。やむを得ず、トリミングして何とかみられる程度にしたものです。

アイリス星雲(NGC7023) 2018/10/9撮影
Celestron C5+Vexenコマコレクター3+Kenko Closeup No.3(約1000mm F8)
Vixen SXP赤道儀 + M-GENガイド
ZWO ASI1600MM Pro 冷却設定0℃ Livestack撮影 ZWO社フィルター LRGB合成
L 60s×70 RGB(bin2) 各60s×10 総露光時間100分

そして、ノートリミングのものです・・・

これまでの撮影画像と比べると明らかにフラット補正がうまくいきませんでした。カラーバランス調整もうまくいきません。やはり、結露による影響と考えられます。

C5用に使用している一番大きなUSBヒーターは、可変調整つまみがついています。中段がやや絞った状態で、下段が最大出力の状態です。普段は、中段の状態でも十分で、まったく結露することはありませんでしたが、先日はあまりに日中と夜間の気温差が大きかったようで、結露が激しかったです。いつもの撮影場所が川や田んぼの近くということも影響したと思われます。いかに結露に注意しなくてはならないかよい経験になりました。

今回は、M42ヘリコイドを装着してコマコレクターと撮像センサーまでの距離を調整評価してみました。輝星(デネブ)を中心・四隅において調整してみました。あまりはっきりとした違いは確認できませんでしたが、上の写真のような位置が良いと思われました。おおよそ、21mm延長筒+BORG7423くらいの延長にあたります。最初に純正の0.63×RDで撮影した時に比べるとかなり改善していると感じます。もしかしたら、純正RDでも間隔調整をすれば周辺像が改善するかもしれません。

しかしながら、C5では、このあたりの周辺像補正が限界のようにも感じています。今後は、小さなセンサーで拡大率を稼いで、惑星・惑星状星雲・系外銀河などの撮影に使用することになると思います。広い写野は、カメラレンズで撮影しようと考えています。